私が体験した親族の尊厳死


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過去に祖父・祖母が尊厳死を選択して自分らしく最後を迎える姿を経験させていただきました。
 
最後は出来るだけの医療を受けさせてあげたい、死に目に会いたいと他の親族は反対しました。でも、このような考え方は日本人の多くの方が持つ家族を大切に思う共通の価値観だと思います。
 
結果、祖父と祖母は延命治療を望みませんでした。まだその頃は尊厳死という言葉は一般的ではなく、治療継続を辞退したという感じに当時、病院側に受け取られましたが、私たちの家族は祖父と祖母のその意思を尊重することにしました。
 
結果的に祖母の死に目に私たち家族は立ち会うことは出来ませんでしたが、安らかな最後の顔をしていたのを私は忘れません。祖父・祖母は明治生まれで、過去の戦争で、自分の親兄弟、子供も含め、たくさんの人が理不尽に死ぬ姿を見て来たそうです。そんな祖父・祖母から「死ぬことは生きている延長線上にあるもの、生きていることはいつか死ぬこと、そのことは特別なことではない」
と実体験で学ぶことが出来ました。
 
この体験をしたことが今の私の理念の原点になっていると思います。
 

医療現場で感じること

 
昨今、老老介護や高齢者独居者が増加しています。また平均寿命が伸び認知症も発症する方も多くなりました。認知症になってしまうと程度にもよりますが、徐々に自分で意思決定することが難しくなってきています。
 
今は介護する側の負担も大きく、実際に親の介護で介護離職したという方もいらっしゃいます。また癌も年々、増加傾向で約3人に1 人は癌で死ぬ時代になっています。病院で最期を迎える方もいますが、徐々にですが、在宅やホスピスなどの施設で最期を迎える方も増えてきたようです。
 

尊厳死の実際に目を向ける

 
今や医療が飛躍的に進歩し、ほとんどの病気で延命処置は可能になってきています。生命延長医療が可能になったその一方で「私は、例え残された余命が短くなってでも、残りの人生を自分らしく過ごしたい!」と思っている人も増えてきました。
 
例えば、自分らしく最後まで生きた代表的な有名人は、女優の樹木希林さんで宝島社企業新聞広告に「死ぬときぐらい好きにさせてよ」と衝撃的なキャッチコピーで自分の死生観を遺言として語り、実際に尊厳死されたそうです。
 

参考 樹木希林120の遺言(宝島社)

 
また聖路加国際病院の日野原重明先生も105 歳で尊厳死されたそうです。しかし、終末期に本人が最期まで意識がはっきりした状態で治療内容を自ら決められることは稀なことだと思います。本人の事前の意思が確認出来なときは本人に代わって家族など(最終意思代理決定人)が決めることが一般的ですが、代理決定人の方も急に重要な決断をしなければならない状況になった時は、判断に迷われるかも知れません。また選択した決断をのちに後悔するかもしれません。でも、あなたが意思表示を残していれば、大事な人が困ることはないでしょう。
 
本人は『延命処置はしないでね』と事前に口頭では意思は表示していたが、書面で残してないため必ずしも家族に正しく伝わってなく、また意見を聞くべき「家族」の範囲も法律等で定められてないので、家族などの親族内でも意見がまとまらないことも多く、そのことで親族間が不仲になることもあります。
 
しかし、ほとんどの方が元気な時にその意思を表示することはないと私は日々、医療現場で感じていました。なぜなら、医療側から積極的に提案するのも難しい問題ですし、患者側からも切り出しにくい話題でどのように医師や看護師に伝えてよいか?わからない方が大多数だと思います。
 
誰もが「怖いから人生最後のことなんか考えたくない」と思うのも普通だと思います。最後の時の迎え方や人生の最後の考え方は人それぞれ違って当たり前です。また道徳観や価値観・宗教観など様々あるでしょう。人生最後の時を毎日考えている人は少ないでしょう。また限りある人生を健康で長生きしたいと思うことは誰もが持っている普遍的な気持ちだと思います。
 
しかし、自分の意思表示できるうちに何らかの形で思いを残していないと人生最後の時を予期せぬ形で迎え、本人も家族も決められずに、最後の形を医療従事者等の他人にゆだねることになる人が多いと私は医療現場で感じています。
 
また最近増えてきているのは、普段は健康でおひとりで生活されていて、家族や親族が遠方に住んでいる方が、突然に不治の病になり、親族となかなか連絡が取れず、本人の延命の意思が容易に確認できないことも増えてきたと感じます。救急現場で、本人の意思確認が出来ない場合は、基本的にはその時に可能な救急処置と生命維持治療をすべて行うと思います。それが医療従事者の使命だと思います。
 
その場合、本人以外には何が延命治療かということは外形的な判断だけでは理解
できない問題もあります。また病院での入院日数も年々短くなっており、医師不足、看護師不足が相まって医療側も病気を治すだけで精一杯で、退院した患者様の今後のことや生活について十分に考える時間も余裕も無くなってきたとも感じています。医療費も増大傾向のため政府も診療報酬や公的補助を減らす傾向にこれからも変わりがないでしょう。
 

変わりつつある医療現場での患者の意思確認作業

 
あなたがもし不治の病になった時、どのような治療や支援を受けていくか、どう過ごしていくかについては、正解があるわけではありませんが、あなたに決める権利があります。簡単に決めることが出来る問題ではありませんが、そのことを悩むことはその問題に気づくことです。あなたが迷っているのは、必要な証拠か
もしれません。
 
近年、患者側と医療側の関係も大きく変化してきました。医療側からの検査や手術前のインフォームドコンセントなどの同意書の普及、DNAR などの権利も認められるようになりました。これからはさらに発展し、医療側が決めた治療方針を患者側が受け身で決めるのではなく、医療側が患者の病気に対するすべての治療方法においてのメリットとデメリットを含めた医療情報を提供し、患者側の価値観や信念などの思いを医療側と共有し、これから行う医療を患者側主導で選択し、お互いの合意のもとに適切な処置や治療をうける協働的意思決定(SDM)になってくると思います。
 
尊厳死で悩むことは人工呼吸器や胃ろうが存在しない時代にはなかった悩みです。今後も医療が発展すればするほど、さらに事前の意思表示や治療方法の選択がますます重要になる時代になっていくでしょう。
 

あなたの思いこそがなにより大事です。

 
尊厳死はあなたの尊厳を最後まで保つことで、治療を何もしないとは同義ではないと思います。例えば外形的にはチューブだらけでも、あなたが自分の尊厳が最後まで保てていると思えば、それがあなたらしい尊厳死の形だと思います。人それぞれに色々な尊厳死の形があっていいと思います。
 
尊厳死宣言公正証書はあなたの人生を生ききるためのものです。医療関係者に見せる役割より、あなたの大切な人にあなたの思いをわかってもらうために必要かも知れません。今までどんな人生、生活をされてきたか。そして、この思いに至った過程こそが一番大切で、尊重されるべきものです。
 
「あなたがその時にどのようなことを望んでいるか」によって尊厳死宣言の内容も大きく変わります。
 
あなたの希望を尊厳死宣言公正証書で残し、運任せの「ピンピンコロリ」ではなく、最近言われ始めている自分で決め自分らしく最後を迎える「ハッピーハッピーコロリ」にしませんか?
 
だからこそ、あなたがこれからの人生をより良く生きるために、あなただけの尊厳死宣言公正証書作成を自分や親兄弟の問題と思いサポートさせていただきます。
 
医学の進歩によって生と死の現場で今起きていること。
 
私の自らの経験から医師や看護師など医療従事者の延命や救命治療をする側の気持ちや葛藤も使命感も寝ずに考え働く苦労もすべてではないですが、理解することが出来ると思います。
 
尊厳死宣言作成サポートだけではなく、人生会議(アドバンスケアプラン)や死の迎え方の対応が変わりつつある現在の医療業界の動向に合わせたサポートも行います。
 
草原大地行政書士事務所が提供するくわしい解説付き無料のエンディングノートには、これだけは知っておきたい尊厳死に関することや残された大事な方が困らない終活についての内容をさらにくわしく解説しています。
 
万が一のことを考えて、まずは手始めにエンディングノートをダウンロードしていただき、あなたの人生のゴールについて何がベストか一緒に考えてみませんか?
 
私は医師ではありません。病気・治療方法に関するセカンドオピニオン的な問い合わせ等にはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。


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2019 年12 月15 日改定